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特定調停のメリット・デメリット

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◆特定調停とは
特定調停とは、借金の返済を滞納しつつある債務者の申し立てにより、簡易裁判所を通して、債権者と債務者で話し合いを行い、返済条件の減額の合意が成立するように働きかける機会を設ける制度です。

ただし、あくまで交渉という形なので、債権者の中には特定調停に対して協力的でないところもあり、また、簡易裁判所後に調停基準にバラつきがあるため、調停が成立するまで利息や遅延損害金を支払わなければならない場合があります。

 

◆特定調停と任意整理の違い
任意整理の場合は、弁護士が債務者の代理人として債権者と交渉を行う私的な取引であるのに対し、特定調停は裁判所が仲裁役となって債務者と各債権者との和解を支援する公的な手続きとなっています。

 

◆特定調停のメリット
特定調停は、他の債務整理手続きと同様に、借金をした当初に遡って利息制限法の上限金利である15〜20%まで金利を引き下げて再計算を行うことで(引き直し計算)により減額をすることができる点です。

また、任意整理と同様に、どの債権者と合意をするのかを自由に選べるという点もメリットの1つです。

 

◆特定調停のデメリット
特定調停を申し立てると債権者からの取り立てが止まりますが、書類等を作成・準備する必要があるため、これらの手続きに時間がかかると、督促が止まるまで時間がかかってしまいます。
任意整理の場合であれば、弁護士に依頼をし、受任通知が送付された時点で督促がストップするため、任意整理と比較すると督促が止まるまで時間がかかる場合があります。

また、特定調停が成立すると調停調書というものが作成されます。債権者はこの調停調書によって強制執行をすることができるため、調停調書通りの返済ができなくなった場合には、直ちに給料などが差押えられてしまう危険性があります。

さらに特定調停は債権者との交渉により、合意を得ることで成立するものであり、なおかつ調停委員が必ずしも債務整理の専門家ではないため、申立人に不利な結果や、最悪の場合には調停自体が成立しないということがあり得ます。

 

◆特定調停の流れ
①申立書類の作成
②特定調停の申立て
③事件受付表の交付・調査期日の指定
④調停委員の選任
⑤調査期日
⑥第1回調停期日
⑦調停調書の作成/調停に代わる決定
⑧調停調書/調停に代わる決定に基づく返済
⑨調停に代わる決定

北千住フェニックス法律事務所は、関東を中心に東東京をメインにご相談を承っております。特定調停は任意整理と比較するとデメリットが大きいため、弁護士に一度どちらが良いかをご相談されることをおすすめします。お困りの方はお気軽にご連絡ください。